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離職率が高い企業の特徴とは?離職率を低下させる方法について

健康経営ノウハウブログ編集部
2018/10/22 9:00:00

日本においては新卒社員から働き、定年を迎えるということが美徳のように考えられてきました。しかし、時代は変わり多種多様な「働き方」が認識されるにつれそのような価値観も大きく変化してきました。インターネットで検索すれば毎日ありとあらゆる求人情報や条件を見ることが容易にできるようになり、従来の転職のイメージはもはや消え、キャリアアップのための1つの手段として捉えられるようになりました。

そういった中で、人事担当者にとって自分の会社の離職率が高いということは、非常に頭を悩ませる問題です。企業にとって人材育成とは欠かせない重要のテーマであり、また人材育成には多額の費用がかかります。そのため、「離職率をいかに今より低くするか」という課題は、会社経営者や人事担当者の大きい役割になってくるでしょう。

今回は、まずこういった離職率の高い企業の特徴にはどのようなものがあるかを考えてみたいと思います。そういった例を見ながら、離職率を低下させることができた企業を参考に、新しい人事システムの在り方を探っていきましょう。

 

この特徴を持つ企業は離職率が高い傾向にある

「離職率」とは、企業の社員定着率を示す基準になります。そのために、入社や転職を考える方の1つの指針になることが多く、離職率を下げることができれば優秀な社員を入社しやすくなります。では、離職率の計算の仕方をご存知でしょうか?意外と人事担当者の方でも改めて聞かれると知らない方も多いので、ここに示しておきます。

比較する期間などの違いはあるのですが、厚生労働省が公表している離職率の計算の仕方は「一定期間内の退職者数」÷「1月1日時点での労働者数」×100という計算式になります。例えば10人社員がいる会社の同年の退職者が1人であれば、1÷10×100=10%という計算になります。その厚生労働省の調べによると、日本企業全体での平成29年上半期の離職率は8.5%と示されています。ここ15年程は8%~10%ほどで推移しており、女性の方が男性より2%ほど高い傾向にあります。

では、具体的にどんな企業において離職率が高い傾向にあるのかを見ていきましょう。

 

人間関係がよくない傾向がある

人間関係がよくない企業において離職率が高いのは非常に理解しやすいでしょう。退職者の「退職した理由」を本音で聞けば必ず上位に「人間関係がよくない」からという理由がランクインします。

基本的には、会社のチーム内で報告・連絡・相談ができていない場合は、人間関係がよくないと判断することができるでしょう。そういった報告・連絡・相談ができていないチームは、情報共有の不足によりトラブルを起こしやすく、その責任を擦り付けたりするようになるため悪循環のスパイラルが起こる可能性があります。

 

また、社員同士で顔を見てしっかり挨拶ができていない場合などは、この悪循環スパイラルが起こる前兆である可能性が高いため、気をつけるべきです。特に、退職する際に上司に相談もせず人事担当者に社員が退職届を提出するようなことがあれば、もはや重症です。人事担当者は、こういったサインを簡単に考えたりせずにしっかりと改善できるように工夫をすべきです。

そして、人間関係に付随して離職の理由として多いのが、「ワンマン経営者がトップダウンで業務命令する」というものもあります。チームとしての人間関係だけでなく、社員と経営者にしっかりとした信頼関係があるというのも重要な点でしょう。 business_149

長時間労働と不規則な休日

2015年に起こった、電通違法残業事件は未だに記憶に新しい事件です。人事担当者は、この事件で起こったことを決して忘れてはなりません。長時間労働や、不規則な休日は時に社員を死の淵に立たすということをしっかりと認識しましょう。

まず、基本的な知識として労働基準法の第36条、通称「サブロク協定」というものがあります。

出典:厚生労働省 時間外労働境地

 

わかりやすく要約すると、社員を1日8時間、1週40時間を超えて働かせる場合や、1週1日または4週を通じて4日を働かせる場合には、社員の代表と書面による取り交わしを締結しておく必要があります。当然ながら取り交わしをしておけばどんな残業をさせてよいという訳ではありません。一般的には月80時間の残業が「過労死ライン」とされています。もちろん仕事の内容にもよりますが、この月80時間の残業を超えると過労自殺や過労死の原因になりやすいと言われています。

気になった方は、自分の会社の社員の残業時間を調べてみてください。多いようであれば働き方に問題があります。サービス業などで多いのはシフトを埋めるために交代で出勤などを強いられた結果、休日がまともに取れないケースなどもあります。一般的にサービス業で離職率が高いのもこういった理由が大きいのです。

 

また、会社の数字として記録に残らない自宅業務の問題もあります。現在では、パソコンを1台自宅にあれば会社の仕事をすることも可能です。また、スマートフォンなどのコミュニケーションツールを使用する会社では、休日にもかかわらず回答を求められたりするケースもあります。このため、会社の残業時間や休日の記録には数字として残らないのですが、実際のところ業務と同様の負担を強いられるケースもあります。

こういった問題があることをしっかり把握し、改善できるように手を打つ必要があるでしょう。

 

頻繁に求人広告を出している

基本的には頻繁に求人広告を出している企業は、離職率が高いと考えられます。社員が定着しないと、求人をし続けなければならないからです。退職してしまうと、新しく入社する方に教育をしなければならないため、どうしても現場では人材不足になりがちです。そのため、休みが取れず残業が増え、会社に対して愚痴が多くなってしまい、また退職者を出してしまうという負のスパイラルが起こってしまうのです。

離職率が多い会社では求人広告に社員を出しにくいということもあります。求人広告に掲載した社員がすぐ退職してしまっては、再度再度撮影をしなければなりません。基本的には企業であれば募集背景や、求めるスキルなどは都度変化する方が自然なのですが、何度も同じ内容で頻繁に求人広告が出ていれば一度疑ってみた方が良いかもしれません。

 

しかしながら、これはケースバイケースです。例えば、事業拡大を行っている景気の良い会社の場合、大量に求人をかけることもあります。また、小規模の会社の場合は知名度がないため求人を出しても応募があまりなく、求人期間が長くかかるケースもあるのです。さらには、非常に条件の厳しい求人である可能性もあるため、一概に頻繁に求人広告を出している会社はブラック企業で離職率が高いということはできません。

もし、しっかりと調べたいのであれば、ハローワークなどでその会社が出している求人履歴などを確かめてみると良いでしょう。

 

離職率を低下させる方法

離職率を低下させるには、まず企業が「離職率を下げ、社員定着率を上げなければならない」としっかり認識することが重要です。そのため、企業全体で取り組んでいかなければなりません。人事担当者がしっかりと警鐘を鳴らし、改善に取り組むことが必要です。

すぐに結果が出る問題ではないため、離職率の目標設定を数値化し段階的に達成していく方法をとる必要があります。もちろん業界や企業により、定着しないケースもあるでしょう。

 

例えば政府が2017年に行った個人消費喚起キャンペーンの1つである「プレミアムフライデー」はカルチュア・コンビニエンス・クラブの調査によると、現在導入している企業はわずか3%程度に留まっています。この取り組みには、やはり馴染みにくい理由があるはずです。

離職率の低下に取り組むには①計画を立て②取り組みを行い③改善し④繰り返すことが求められます。いわゆる「PDCA」というものを繰り返し、ようやく社員の意識を変えていくという長期計画になります。「働き方改革」として社会的にもこの取り組みを行うことの重要性は認識されはじめていますので、企業としてしっかり何をするのかを明確にすることが重要です。

 

人間関係を円滑にするための取り組みを行う

Paypal(ペイパル)の創業者でアメリカの有名な起業家であるピーター・ティールが来日したときに「企業において、ビジネスを通して良い友情、良い人間関係を築いていく。何十年も続くような関係こそが、結果的に良いものをかたちとして残すことに繋がる」と、企業の人間関係の重要さを語ったことは有名です。

人間関係が良い企業は業績が上がりやすい傾向にあることは業界では良く知られています。大きい企業でも、小さい企業でもピンチがない会社などありません。必ず経営的な危機は訪れます。そんな際に社員が会社を見限ってしまうか、一致団結するかによって結果は大きい変化があります。

そのため、良好な人間関係と風通しの良い職場環境というのは、離職率を低下させるだけでなく企業の業績を向上させるということと直結するのです。「最近の若い社員は飲み会に来たがらない」というのはどの企業でもある風潮かと思います。「だからダメだ」と一方的に突き放すのではなく、理解する必要があります。

 

例えば「若い社員が飲み会に来たがらない理由は、何だろう?」「僕らの時代と何が変わったのだろう?」と考えることが重要です。単純に会社の仲間と飲みに行って、コミュニケーションを取ることにメリットを見いだせない社員が増えたのでしょう。また、単純に金銭の問題なのかもしれません。それであれば、その若い社員が求めるメリットをしっかりと提供できるコミュニケーションの場を提供する必要があるという結論になってくると思います。それが、飲み会ということでなくとも良いのです。

部活動やサークル活動を行い始めている日本の企業もあります。例えばフットサル、草野球、バドミントン…。会社がその場に積極的に集まれる場所を提供することが必要なのです。 business_148

ストレスチェックや面談などで社員の状態を把握する

社員の状態を、上司や人事担当が把握するのは非常に重要です。日本においても、労働者が 50 人以上の事業所では、2015年から、ストレスチェックを労働者に対して実施することが義務付けられました。徐々にではありますが社内だけでなく、専門家の面談などを受けられる仕組みづくりが社会としてできつつあります。

こういった第3者からの客観的なアドバイスを受けられることは重要です。いわゆる「産業カウンセラー」と呼ばれる専門家は、職場のメンタルヘルス対策やストレスマネジメントなどの予防・研修・個別の相談などを実施する役割を担います。産業カウンセラーは、メンタルなどの知識だけでなく労働に関しての知識も兼ね備えており、人材育成や人事制度などに対してもアドバイスや提案ができるという強みがあります。

大企業では産業カウンセラーを常駐させることもできるでしょうが、中小企業ではコスト的に難しいでしょう。そうであれば、上司との面談を定期的に行うことと、ストレスチェックを行い、黄信号を点灯させている社員に対し会社として相談に乗っていく姿勢が必要です。

 

ワークライフバランスを整える

社会の価値観が多様化していく中で、働き方は様々です。特に、高齢化が進む中で介護問題と仕事を行わなければならない働き手も今後は増えていくでしょう。その1人1人のニーズにしっかり合った環境を整えることが、離職率の低下に直結します。

具体的には、フレックスタイム制、時短勤務、在宅勤務などがわかりやすい例でしょうか。こういった制度は人事担当が提案するより、ボトムアップの形で社員から声が上がってくるというのが理想です。「こういった制度があると助かるのだけど」という提案しやすい環境があり、そういったニーズがあることが明確に把握できるためです。

 

例えば人事担当者が新しい人事制度を取り入れたとしてもそれを積極的に活用したいという声が上がらなければ意味がありません。また、社員1人1人に対して家族がいます。その家族に対して、社員がしっかりとした役割を果たすことができるようなサポート作りも必要になってきます。

こういった取り組みは、離職率を下げるだけでなく社員の能力のベストパフォーマンスを出すためにも必要な取り組みです。日本において成功事例としてよく語られるのが「サイボウズ」という会社の取り組みです。2005年には離職率が28%という高い数字だったものが、ワークライフバランスを整えることで現在では4%ほどまで下げることに成功しました。社内サークル活動に補助金を提供したり、変わった制度である「育自分休暇」という、一度会社を退社しても6年以内であれば復帰できる制度などは取り組みを行ったのです。そういった社内の人間関係を円滑する仕組みを作ったところ、社内結婚率が上がったなどの効果も生まれ、相乗効果で業績も伸び続けています。

 

まとめ

インターネットにより、働き方は大きな転換期を迎えました。個人のライフスタイルにも多様な価値観が生まれ、社員1人1人が会社に対し何を求めるのかがそれぞれ違ってきています。そういった価値観の多様性をしっかり受容できる会社こそが離職率を下げられるようになるでしょう。従来、会社に社員が従属して仕事を行うというスタイルから、会社と社員はイーブンの関係であり、お互いに「ギブ・アンド・テイク」の関係性になるという転換期を迎えています。経営者、人事担当者もそういった社会的背景をしっかり理解し、人事についての仕組みを再構築する必要があります。

 

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