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規則で副業禁止でも法的にはOK?トラブル回避法と両立ポイント

健康経営ノウハウブログ編集部
2018/10/07 16:00:00

働き方改革が叫ばれる今、副業に挑戦したいと考えている方も多いはず。ですが、就業規則で副業を禁止している企業は少なくありません。今回は「就業規則と法律の関係」「破るとどうなるか」「副業をするなら何に気をつけるべきか」といった疑問について考えていきます。副業を考えている方、副業の相談された経営者・人事担当の方は是非参考にしてみてください。

 

破ったらどうなる?それぞれの解釈

憲法

22条1項において「職業選択の自由」について定めており、何人も公共の福祉に反しない限り、職業選択の自由を有すると規定しています。その意味では、会社は社員に対し、副業の絶対的な禁止をすることはできないということになります。

 

法律

労働基準法等のいわゆる「法律」は、副業の禁止を明文で規定しているということはありません。つまり「副業をすることが直ちに法律に違反する」ということにはならないのです。だからといって、「副業禁止の規則が直ちに法律に違反している」ということでもないので、そこは注意してください。

就業規則は、法律上、法の定める基準を満たし、かつ合理的なものとしなければなりません。一般的に、「労働者は就労時間の間は労務に従事する義務があるが、それ以外の時間は自由に利用しても良い」と解されています。

 

企業の規則(就業規則)

労働基準法第89条は、常時10人以上の従業員を使用する使用者に対し、「就業規則」の作成とその届出を義務づけています。これは、会社のルールが明確化されていないことで、労働者が不利益を被ることを防止するためと解されています。

厚生労働省が示しているモデル就業規則では、平成29年12月時点では、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」という規定がありましたが、平成30年1月に改訂されました。

しかし、同様の規定が残っている企業も少なくありません。

就業規則で禁止されている副業が発覚した場合、注意をうけることは当然として、懲戒処分が認められる可能性もあります。とはいえ、いきなり懲戒解雇処分をされるというケースは稀です。通常、「戒告」や「減給」といった注意や軽度の懲戒処分によって、社員に反省を促すだけで終わります。そして、それでも改められない悪質な場合にのみ、解雇処分を科すというケースが多いようです。

 

副業禁止が妥当とされるケース

では、実際に裁判で懲戒が認められた事例には、どのような場合があるのでしょうか?

代表的な事例として挙げられるのが、深夜までアルバイトをしていた社員がうけた解雇処分の合理性を裁判所が認めた判例です。この事例の場合、

「深夜に及ぶものであって余暇利用のアルバイトの域を超えるものであり、社会通念上、会社への労務の誠実な提供に何らかの支障を来す蓋然性が高いことから、」

であるとして解雇処分が有効と判断されました。他にも、概ね次のような場合に、懲戒処分の合理性が認められる場合が多いです。

 

  1. 労務提供上の支障がある場合
  2. 企業秘密が漏洩する場合
  3. 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
  4. 競業により、企業の利益を害する場合

兼業によって本業の仕事に支障をきたすような場合、懲戒処分のおそれもあります。副業には相応のリスクが伴うということは、きちんと理解していた方が良いでしょう。

 

公務員は法律で副業禁止?民間との違いは?

公務員の場合は、まず地方公務員法と国家公務員法によって、明確に以下のように規定が置かれています。

 

引用――

国家公務員法

第百三条 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。

 

第百四条 職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。

 

地方公務員法

第三十八条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。

引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov 国家公務員法

引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov 地方公務員法

 

このように、公務員は原則として兼業を禁じられています。何故かと言うと、公務員にはその立場上から以下のような禁止と義務が課せられているからです。

 

  • 信用失墜行為の禁止
  • 秘密を守る義務
  • 職務に専念する義務

これらには、法律の根拠があります。以下に引用します。

引用――

国家公務員法 

第九十九条 職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。

 

第百条 職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。

 

第百一条 職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、政府がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、官職を兼ねてはならない。職員は、官職を兼ねる場合においても、それに対して給与を受けてはならない。

引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov 国家公務員法

 

以上から、それを破った場合に被るリスクは、民間企業務める方よりも遥かに大きいと言えます。実際に無許可で水田耕作を行っていた埼玉県職員が6ヶ月の停職処分を受けた事例もあります。

しかし、公務員の副業はその全てが一律に禁止されているというわけでもありません。

法律が公務員に禁止しているのは、基本的に「企業への就職」と「自営」の二つです。しかし、たとえば「自営」については、国家公務員は小規模な不動産投資、農業や牧畜、酪農、果樹栽培、養鶏などを許可なく行うことができると解されています。小規模の度合いについて、法律が具体的に定めているケースもあるので、以下にその例を挙げます。

 

  • 5棟10室未満かつ年間賃貸収入5000000円未満の不動産投資(ただし、ホテル、旅館、ゴルフ場などは除く)
  • 販売に係る太陽光発電設備の定格出力が10キロワット未満太陽光発電設備による太陽光電気販売

かなり具体的に定められていますが、裏を返せばそれ以上でも許可があれば行えるということでもあります。ただし、その場合は、不動産管理会社に管理を依頼するなど、職務に専念する義務などを怠らないように努めることが必要です。

ここで注意が必要なのは、これが国家公務員に関する規定である、ということです。地方公務員の場合、規模の大小に関わらず、不動産投資などを行う場合は任命権者の許可が必要だと解されています。実際に、無許可で水田耕作を行っていた県職員が停職処分をうけた事例もあります。

それから、もう一つ公務員の副業として知られているのが、株式投資です。株の投資は、国家公務員も地方公務員も明確な規定は設けられていないものの、余剰資産による投資は許されると解されています。ただし、デイトレードなどで、勤務中に株の値動きをチェックしていたりすると、職務専念義務違反になるので、そこは注意が必要です。

公務員は、全体の奉仕者として、様々な責任と義務を負っています。しかし、副業がまったく許されていないわけでもありません。むしろ、法律で明確に許されている部分があるからこそ堂々とできる部分もあります。

また奈良県の生駒市が、公共性のある組織での副業を促進し、報酬を得て地域活動に従事する際の基準を明確化するなど公務員の副業推進の動きも少しずつ見られています。

近い将来、公務員も職務専念義務等に違反しない範囲で、副業に励むことが当たり前になる時代がやって来るのかもしれません。

 

もしもトラブルになったら?

労働審判の申し立て

副業が理由で会社とトラブルが起きた場合、まずは会社ときちんと話し合いをすることが大事です。しかし、どうしても話し合いでは問題が解決できない場合、労働審判の申し立てを裁判所に行うという手段もあります。

労働審判とは、裁判官(審判官)と審判員の関与の下、様々な労働に関する問題の解決を図る制度のことです。訴訟に比べ、迅速かつ柔軟に解決が図れるというメリットがあり、費用も安く抑えられます。また第三者の仲介が入ることで、双方が冷静に話し合いできることも大きな利点でしょう。

訴訟(裁判)と違い、労働審判は原則非公開で行われます。訴訟となると、会社の評判低下に繋がりかねないため、労働審判が選択されるケースは少なくありません。

労働審判は、裁判(訴訟)と同様に、裁判所で行われます。裁判所といっても、全国どこの裁判所でも良いというわけではありません。裁判には、それぞれ管轄というものがあります。労働審判の場合は、だいたい次のような裁判所が管轄となっている場合が多いです。

 

  • 会社の営業所を管轄する地方裁判所
  • 事務所の所在地を管轄する裁判所
  • 実際の勤務地の裁判所

 

ただし、会社と個別の取り決めがある場合は、そちらが優先されます。労働審判では、事案の迅速な解決のために、第一回の期日には本人が出頭することになります。そのため、申し立ては、自身が出頭し易い地方裁判所に行うことが一般的です。

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申し立てに必要なもの

労働審判の申し立てには次の書類を用意する必要があります。

 

  1. 申立書
  2. 申立手数料(収入印紙)及び郵便切手
  3. 相手方が法人の場合には,商業登記簿謄本又は登記事項証明書等
  4. 雇用関係の詳細が明らかになる基本的な書類及び予想される争点についての証拠書類

引用元:裁判所ウェブサイト 

 

申立書は、弁護士などの専門家に依頼して作成して貰うのが確実ですが、自分で作成することもできます。その場合は、以下の点に注意してください。

  1. 申立書を提出する場合相手方の数プラス3通の申立書の写しを添付する必要がある
  2. 証拠書類の写しを提出する際には、相手方の数の証拠書類の写しを添付する必要がある

 

「予想される争点についての証拠種類」というのは、たとえば不当解雇に対する不服申し立てであれば解雇通知書などのことです。また「雇用関係の詳細が明らかになる基本的な書類」とは、雇い入れ通知書や、給与明細書などのことです。

申し立て手数料は、ケースバイケースなので、一概にいくらぐらいということはできません。一般的には、多くとも10,000円以内で収まることが多いようです。これは同様の訴えを裁判で起こす場合の費用の半額ほどです。

労働審判は、原則として3回以内で行われます。また一回の期日でかかる時間も2時間以内というケースがほとんどです。

ただし、当事者は審判の結果に不服がある場合は異議を申し立てることができ、その場合は訴訟に移行することになります。

 

始めやすい副業と気をつける点

インターネットを使って簡単、お小遣い稼ぎ

インターネットを使えば、1ヶ月に10,000円程度のお小遣いを簡単に稼ぐことができます。その代表的な例がEメール広告で稼ぐという方法です。世の中にはたくさんのメールマガジンがありますが、その中にはメールを読んだり、リンクをクリックするだけで現金化できるポイントが溜まるものがあります。一つひとつの収入は少なくても、数をこなせば結構な稼ぎになります。アフィリエイトや広告収入は成果が出るまでに時間がかかるのであまりおすすめできません。

たった10,000円でも、毎月稼げば、一年で120,000円の収入増に繋がります。これはスキルも初期投資も不要なので、初心者におすすめの方法です。1点注意して欲しいのが、一度広告に登録すると毎日のようにメールが届き、大事なメールと混ざってしまうということ。そうならないためにも、副業用に、あらかじめフリーメールアドレスを取得しておくことを推奨します。

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ネットオークション

ネットークションも、最近では人気の稼ぎ方の一つです。楽天やヤフーなどの大手企業が主催するオークションには毎日数多くの商品が出品されています。意外なものが、予想もしないほどの高値で売れることもあるようです。そうでなくても、不要なものを売ってお金に代えることができるなら、リサイクルにもなって便利です。

出品するには、いくらかの月額料金が必要となります。多くは1,000円未満の月額料金なので、売りたいものがたくさんという人なら送料や手数料を考えてもすぐに元が取れることでしょう。ただ売るだけなら特別なスキルもいらないところもおすすめできます。

またネットオークションを使って安く購入したものを、また別のネットオークションで高く売る「せどり」を紹介しているWebサイトもあります。しかし、特殊な技術が必要なので、あまり万人にはおすすめできません。うっかり高いものを買い、いつまでも売れないことなどがないように気をつけましょう。

 

モニター調査やアンケート

ネットを使ったお手軽な副業としては、モニター調査やアンケートもおすすめの選択肢の一つです。ネット上で募集しているアンケートは数が多く、安定して、手間暇をかけずにお金を稼ぐことができます。1件あたりの単価が2円から4円という極端に安いものもありますが、塵も積もれば山となります。

また座談会参加型や商品モニター参加型など、手間や時間がかかるアンケートは、その分、金額も大きいことが多いです。なかには1件300円から500円というような高単価の案件もあります。

ただし、あまりに高単価なアンケートやモニター調査にも注意が必要です。無料と謳いつつ、手数料などを請求してくる業者もありますし、悪質なケースだと、無理やり商品を購入させられたりすることもあります。

可能であれば、事前にネットで検索し、安全な業者が実施しているアンケートなどを選んで参加することを心がけると良いでしょう。

 

両立するなら考えたいこと

本業に影響はないか

もし副業をしたいなら、まずいかにして本業に支障をきたさずに2つの仕事を両立するかを考えるべきです。もし副業に時間を費やすあまり本業が疎かになってしまうようなら、それを理由に懲戒処分を下されても仕方がないことです。

副業をするなら、副業はあくまで副業として、あくまでも本業を優先することを心がけてください。具体的には次の3点を心がけるだけで、かなり意識が違ってきます。

 

  1. 本業の就業時間は本業に専念する
  2. 本業で得た人脈・知識・備品は副業に持ち込まない
  3. 同僚には副業の話はできるだけしない

 

たった3つのことです。しかしこの3つのことさえ守れないと、本業に支障をきたしていると言われても反論できなくなってしまいます。まずはこれらの意識を徹底したうえで、次の2つの要素についても考えてみることをおすすめします。

 

  • 自分にとっての趣味や才能を活かせることか
  • 働いた時間に見合うだけの給料が得られるか

 

副業をする以上は、可能な限りしっかりと稼ぎたいもの。だからといって、本業に支障をきたして、減給や停職、解雇処分などを受けてしまっては元も子もありません。

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確定申告から知れてしまうケースも

気をつけておきたいのが、確定申告による副業の発覚です。給与所得者は、基本的に会社の給与から所得税と住民税が天引きされます(これを特別徴収といいます)。会社が社員の納税手続きを代行するわけですが、その手続きの際に、会社が副業による収入増加に気づく可能性があるのです。住民税は本業と副業の両方から計算されてしまうのがその理由です。

住民税の増加による発覚を避けるための方法があります。副業で得た収入で確定申告を行う際、住民税の支払いを自分で行う形式(普通徴収といいます)に変更しておくという方法です。こうすれば会社に住民税の通知が届くことはなく、副業が発覚するおそれは少なくなります。ただし、副業による収入がアルバイトなどの給与所得の場合は、この方法は使えません。

就業規則を破って副業を行う場合、そこには必然的にリスクが生じます。会社に絶対に発覚しない副業などありません。そのことは充分に理解したうえで行う必要があります。

規則として禁じている以上、会社としてはあなたに本業に専念して欲しいと思っているということ。それでもやむをえず兼業をしたい事情があるのなら、まずはそのことを率直に上司に相談してみるのが一番でしょう。それをきっかけに会社も賃上げや副業の解禁に積極的になってくれるかもしれません。

 

まとめ

収入を増やしたいとき、副業は確かに魅力的な選択肢の一つです。ですが、会社が就業規則で兼業禁止を規定している場合、相応のリスクも伴うことも事実。もし現在の収入に不安を感じ、かつ体力的に余裕があるのなら、副業を視野に入れてみるのも良いでしょう。政府が働き方改革に向けて本格的に舵を取り始めたことで、大企業の多くが副業解禁に名乗りを上げるようになりました。副業解禁の波は確実に日本社会に押し寄せて来ています。副業を禁止するよりも、副業なんてする気が起こらないぐらい魅力のある会社にする。それが未来の会社のあり方なのかもしれません。

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