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女性活躍推進法を知る 女性の雇用制度と実施企業

健康経営ノウハウブログ編集部
2018/10/18 15:30:00

2018年4月1日、女性活躍を推進するための法律「女性活躍推進法」が施行されました。その背景には、少子高齢化に伴って労働者が不足し、女性の潜在的能力の活用が不可欠と考えられるようになってきたことがあります。

本記事では、まず女性が活躍できる職場とはどういう職場なのかについて考えます。それを踏まえて、女性活躍推進法の内容や、実際に企業行われている取り組みについて見ていきましょう。

 

女性が活躍できる職場とは

女性が活躍できる職場とは、女性の考えに対する管理職の理解があり、出産・育児の際には必要なサポートが受けられるところであると言えます。また、女性が長く働き続けるためには、長期的にキャリアアップが見込めることも大切です。

 

1.管理職の理解がある会社

女性が活躍できる環境を実現するためには、まず女性に対する管理職の意識改革を行うことが必要です。
デロイトトーマツの調査によると、「ライフイベントなどに関わらず、できるだけ長く仕事を続けたい」という女性は75%にものぼりました。実に、4人に3人の女性が長く働きたいと思っていることがわかります。

出典:デロイトトーマツ「女性の『長く働き続けたい気持ち』を左右するものとは?|リサーチ|人材育成・教育研修」
また同社が女性が働き続けたいと思う職場の特徴を調査したところ、上位3つは以下の通りとなりました。

 

1位:女性に対しても平等に機会が与えられる

2位:責任をもって仕事に取組み、互いに助け合う

3位:残業を見直す雰囲気がある


女性は、妊娠・出産・育児などのライフイベントを経ると、働く時間が制約されたり、思うように働けなくなったりすることもあります。だからといって、女性に単純作業ばかりさせれば、やりがいを感じなくなり働く意欲もそがれてしまうでしょう。

働く時間が限られている女性でも、残業を減らして男性と同様に責任のある仕事ができる機会があれば、モチベーションが上がります。管理職がそのような女性の考えを理解し、「長時間働くことが当たり前」という意識を変えていくことが大切です。

 

2.出産・育児への理解とサポートがある会社

妊娠時には、思いもよらぬトラブルや体調不良に見舞われることも多いものです。急なトラブルや体調不良のときに、病院に行くなどでどうしても仕事を休まざるをえないこともあるでしょう。

また、出産して育児休暇を経て復職しても、毎日スムーズに仕事ができるとは限りません。子どもの体調不良のために保育園から呼び出しを受けて途中で早退したり、仕事を休んだりすることも一度や二度ではないでしょう。

そのようなときに、上司や同僚が状況を理解し、急な遅刻・早退・欠勤のときにフォローができる体制を整えておくことが大切です。具体的には、仕事の進捗状況を見える化する、マニュアルを作成する、クライアントを複数人で担当するなど、その人がいなくても仕事がスムーズにまわっていくような仕組みをつくっておくことが重要です。

仕組みだけでなく、妊娠・出産・育児をサポートするための制度の構築・整備も大切です。
育児休暇制度や時短制度、ベビーシッターの利用料補助制度などの福利厚生を充実させることも必要になります。そうすれば、ライフイベントを経てもキャリアを中断せずに働くことができるでしょう。business_122

3.女性社員がキャリアアップを目指せる会社

女性の活躍できる会社は、女性社員が望めばキャリアアップを目指せる環境にあることも大切な要素となります。しかし、女性は一般的に、管理職になりたがらない傾向があるのもまた事実です。

たとえば、プレジデント社が男女1000人の読者に対して調査を行ったところ、「管理職になりたくない、興味がない」の回答が82%を占めました。その理由は以下のようなものです。

  • 家庭との両立が難しそう
  • 責任が増えるばかりで給料は上がらなさそう
  • 自分には荷が重い
  • 女性の管理職が周りにいない   など


政府は女性活躍推進を進めており、2020年までに女性管理職の割合を30%にまで引き上げる「2030」を掲げています。しかし、調査結果からは現状のままではこの目標は到底達成できないでしょう。
キャリアアップを目指す女性を増やすためには、まず女性社員に昇進を打診したときにきちんと理由を伝えることが大切です。また、上司や周りが「何かあったときにはフォローする」と約束すると安心でしょう。さらに、長時間残業を是正し、働きやすい職場環境を整えることも重要です。

 

女性活躍推進法とは

女性活躍推進法とは、働く女性の活躍を後押しするための法律です。昨今、女性が社会進出をするようになり、就業率も上昇しています。しかし、ライフイベントなどでキャリアが中断してしまったり、キャリアをあきらめてしまったりする女性も少なくありません。
そこで、会社に女性がもっと活躍できるような社会を実現するためにできたのが、この法律なのです。


企業に求められる対応

企業には、女性が活躍できる職場環境を実現するために、具体的に行動することが求められています。なお、従業員数が301人以上いる企業では取り組みが義務付けられていますが、従業員数が300人以下の企業では今のところ努力義務となっています。

 

(1)状況把握と課題の分析

まずは、自社で雇用している女性の終業状況や活躍状況について把握することが必要です。女性活躍推進法で状況把握が必須となっている項目は、以下の4つです。

  • 女性採用比率
  • 勤続年数の男女差
  • 労働時間の状況
  • 女性管理職比率

引用:厚生労働省「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の概要」


状況が把握できたら、次はその結果をもとに女性推進の取り組みを進める上での課題について分析します。たとえば、女性の従業員が多いにもかかわらず、管理職がほとんど男性であれば、女性管理職の割合の上昇が課題となるでしょう。また、女性従業員の残業時間が長くなっていれば、残業を減らすための業務の効率化が課題となります。

 

(2)行動計画の策定・届出・社内への周知・社外への公表

女性活躍推進に関する課題が浮き彫りになったところで、企業としてどのように課題を解決していくのかを具体的に考えます。解決策を考えたら、具体的に何をどうしていくのかを落とし込み、行動計画を策定します。

行動計画に記載が必須となっている項目は以下の4つです。

  • 目標
  • 取組内容
  • 実施時期
  • 計画期間

 

たとえば、「3年以内に女性管理職を3割以上にする。そのために、女性がリーダーシップを学んだり、スキルアップできる機会を増やす。この計画は○年○月から実施する」など、具体的な数字を入れて作成すると良いでしょう。

次に、策定した行動計画を所定の様式の書類にとりまとめ、企業の所在地のある都道府県の労働局に届出を行うことが必要です。その後、社内に行動計画を周知し、社外にも公表するとともに女性活躍推進に取り組んでいく姿勢を明らかにします。

 

(3)女性活躍に関する情報の公表

さらに、省令で定めた項目について女性活躍に関する情報を外部に公表することも企業には義務付けられています。たとえば、役員に占める女性の割合、育児休暇取得率、男女の平均勤続年数の差異、年次有給休暇の取得率など、18項目の中から1項目以上を選択し、公表します。

これは、女性が就職・転職活動を行うときに参考にできるようにするためです。公表されている情報の割合・人数などの数値が高ければ、女性活躍推進に力を入れている企業であることが一目瞭然にわかります。そうすれば、優秀な女性従業員を獲得できる可能性も高まります。 business_125

優良企業は「えるぼし認定」が得られる

行動計画の届出を行い、女性活躍推進の状況が優良な企業は、労働局に申請すれば「えるぼし認定」を受けることができます。えるぼし認定は3段階に分かれており、評価基準も①採用、②継続就業、③働き方、④管理職比率、⑤様々なキャリアコースと5つに分かれています。

出典:厚生労働省「事業主の皆さまへ 女性活躍推進法に基づく認定企業(えるぼし認定企業)が公共調達で有利になります!」

えるぼし認定の段階は具体的に以下のように決められます。

 

  • 5つの基準すべてを満たしている企業:「3段階目」
  • 3つまたは4つの基準を満たしている企業:「2段階目」
  • 1つまたは2つの基準を満たしている企業:「1段階目」

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出典:厚生労働省「女性活躍推進法認定マークの愛称を決定しました」

 

女性活躍推進法を取り入れている企業事例

では、実際に女性活躍推進法に基づいて状況把握・行動計画の策定を行い、成果を出している企業を3つご紹介しましょう。それぞれの企業は、一体どのように女性活躍のための取り組みを進めているのでしょうか。また、どのような成果が得られているのでしょうか。

 

さくら情報システム株式会社

さくら情報システム株式会社では、短時間勤務制度や看護休暇、託児給付金、在宅勤務制度など女性の両立支援制度が充実しています。女性にとって働きやすい職場環境が整っており、男女とも平均勤続年数に大幅な差がないことが大きな特徴です。

さくら情報システム株式会社は、主に金融機関の基幹・業務システムの構築・運用を行っているIT企業です。IT関係の企業には、「長時間残業が常態化している」などのイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、同社では、妊娠・出産した女性社員はほとんど出産・育児を経て職場へ復帰しています。

さくら情報システムでは、女性管理職比率がIT産業内では平均より高めではあるものの、さらに高めていく姿勢を見せています。そのため、目標を「2020年度末までに管理職に占める女性の割合を15%にする」と設定し、具体的な取組内容を以下のように定めました。


①機会創出:女性社員と上司を対象とした、キャリア形成支援の研修実施

  • 管理職昇格を志向した選抜研修等の参加率30%を目指す
  • 管理職候補、新任管理者にむけたメンター制度を導入  など


②意識醸成:全社員を対象にワークライフにおける男女共同参画意識の醸成を推進

  • 年3回以上女性ネットワーキングコミュニティを開催
  • ワークライフバランスのeラーニングを実施  など

 

③制度支援:柔軟な働き方の導入で、時間制約のある社員の生産性を維持し、キャリア形成を支援

・在宅勤務の導入を検討、2018年10月から実施へ  など

引用:さくら情報システム「女性活躍推進について」

 

2018年4月1日現在、女性管理職比率はまだ10.8%にとどまっていますが、今後も取り組みを進め、比率を高めていくものと予想されます。

 

阪急電鉄株式会社

阪急電鉄も、女性を積極的に採用し、働く女性に対する両立支援を熱心に行っている企業です。同社は男女関係なくチャレンジできる機会を提供し、仕事と育児の両立を目指す女性に法律の規定を上回る手厚い支援を行っています。

具体的には、残業や深夜勤務の免除、子の看護などのためのオプショナル休暇、短縮勤務・フレックス勤務など。

そのため、2008年・2009年・2012年には、同社は次世代育成支援を行い、一定の基準を満たした企業に認定される「くるみん認定」を受けました。

阪急電鉄では、阪神電気鉄道株式会社、阪急阪神ホールディングス株式会社の3社合同で、以下のような目標を定めています。

 

  • 総合職の採用者に占める女性比率を30%以上とする
  • 管理職に占める女性比率を2022年度に5%以上にする

具体的な取組内容は以下のように定めています。

 

①女性採用の積極化

  • 各社ホームページにて、育児支援に関する会社の制度等の紹介内容を充実させる。
  • 新卒採用媒体(ホームページ等)にて、女性労働者の活躍についての紹介内容を充実させる。

 

②女性管理職比率の向上

  • 育児と仕事の両立支援策を拡充する。(会社の制度や手続きの周知・上司層の理解促進のためのパンフレット作成等)
  • 育児休職を取得した労働者のスムーズな復職を支援する。(休職中の労働者への定期的な情報提供・復職支援セミナーの実施等)

引用:阪急電鉄「女性活躍推進の取り組み」

 

阪急電鉄では、女性社員数はまだ少ないものの、育休中から手厚くサポートを行うなど、長く働けるような環境づくりを行っています。 business_123

東急リバブル株式会社

不動産業を営む東急リバブルでも、女性が活躍できる仕組みづくりが行われています。不動産業界ではまだまだ男性が多数派を占め、活躍する女性の少ない業界であると言えるでしょう。そんな中、東急リバブルでは女性活躍推進法ができる以前から女性社員への支援が行われてきました。2015年には女性の総合職が全社員の20%を超えるなど、現在も女性を積極的に活用する取り組みが進められています。

しかし、管理職に占める女性の割合や将来管理職になりうる職掌に占める女性比率が低いということが課題でした。そこで、東急リバブルでは目標を以下のように定めています。

 

  • 管理職に占める女性割合比率 2020年 課長職5% 係長15%
  • 総合職の採用における女性割合30%以上
  • 男性に対する助成平均勤続年数割合を70%以上

引用:TUNAG「『女性活躍推進法』で企業は何をすべき?行動計画例や課題について」


これらの目標を達成するために定めた具体的取組内容は、以下の通りです。


①女性管理職育成プログラムの設計・実施
  • 部長職メンター制度の再設計、メンター研修実施
  • 女性社員の活躍可能な職域の拡大、新規事業での活躍分野の創出
性社員の採用拡大に向けた情報開示
  • HPや会社案内などで、女性社員の活躍状況に関する情報の定期配信 など
③男女ともに長期的な活躍が期待できる仕組みづくり
  • テレワーク、時差出勤といった柔軟なワークスタイルの導入
  • 配偶者出産休暇など、男性社員の育児参加を推奨する制度の導入
  • 介護との両立支援策(外部相談窓口設置、情報提供など)の導入 など


東急リバブルではこれらの取組を進めた結果、2018年2月には「えるぼし認定」を受けました。今後も、男性中心の不動産業界にありながら、女性が活躍できる職場環境を進めていく姿勢を見せています。そうすれば、東急リバブルはより働き甲斐のある職場になってゆくことでしょう。

 

まとめ

女性活躍推進法は、女性が活躍できる環境整備について具体的な行動を求める画期的な法律です。この法律を通して、キャリアアップができる女性が増えれば、女性目線での職場環境の整備がいっそう進むことが期待できます。そうすれば、女性のみならず男性にとっても働きやすい企業が徐々に増えていくでしょう。

 

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