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出産後に就職を考える専業主婦は86%も!女性が妊娠出産などで退職することを防ぐには

健康経営ノウハウブログ編集部
2018/10/20 9:00:00

女性の社会進出としての場所はある程度整ったものの、女性の「活躍」となると日本はまだまだ遅れています。2016年に「女性活躍推進法」が施行されましたが、女性社員が出産育児などで退職してしまう、どんな制度があれば会社にいてくれるのかわからないという人事担当の方も多いのではないでしょうか?今回は国立社会保障・人口問題研究所や地方経済総合研究所などの様々なデータなどを引用し、これから企業がどのように女性に働く場所を提供すれば良いのか。そして出産後にもまた再び戻ってもらえるような取り組み方法や実際に取り組んでいる会社の事例を学び、女性従業員の定着を考えていきましょう。

 

勤務先における女性の活躍推進状況

まずは以下の資料を見てください。

2017年に熊本県内に在住する女性を対象に地方経済総合研究所が行った「女性の仕事と子育てに関する調査」にて勤務先の女性の活躍状況を調査したデータです。 business_137

引用元:地方経済総合研究所

 

「女性の活躍推進が進んでいない」「進んでいる」と答えた人はそれぞれ半々といった結果です。

「進んでいる」と回答した女性からは、「女性管理職が多い」「女性の意見が通りやすい」育児休業後復帰する人が多い」「急な休みも取りやすい」という意見もある一方で、「進んでいない」と回答した女性の中からは「男性優位な職場」「女性社員への評価が低い」「働く女性に理解がない」という意見が見受けられます。

このデータから女性が職場で活躍できている場所はまだ半分程度ということが推測されます。女性の社会進出はもちろんですが、女性の活躍の場を提供することが必要です。企業側もこういった結果を受け止めて、改善に努めなければなりません。

 

多くの専業主婦は出産後に就職を考えている

2015年、国立社会保障・人口問題研究所が行なった『現代日本の結婚と出産』にて様々なデータが明らかとなりました。

まずは子供のいない既婚者の女性にとったアンケートです。 business_138

出典:国立社会保障・人口問題研究所

 

すでに結婚し、この先子供が欲しいと思っている女性に対してとったアンケートです。現在の就業状態を見てみると40.5%の女性が正社員として、34.2%がパート・派遣として働いています。自営業等を含め77.7%、約8割の女性が今後子供を持つつもりでいることがわかります。

 

子どもを産み終えた無職の女性の86%が再就職を希望している business_139

出典:国立社会保障・人口問題研究所

 

また、上記のデータによると15歳未満の子どものいる専業主婦に「就業意欲の有無」をたずねたところ、 86.0%が就業を希望していることも分かります。ニーズも大きいため、女性スタッフや従業員を募集しようとしている企業などは子供がいることを前提にした応募をかけてみると良いかもしれません。

 

再就職を希望する場合、どんな働き方か business_140

出典:国立社会保障・人口問題研究所

 

そして再就職をする際に希望する働き方については、パート・派遣を希望する女性が全体の 87.5%を占めています。子供が小さい時は突然の体調不良なども多く、少しの時間でも一緒にいてあげたいですし成長して学校に入学したとしても、お弁当を作ることや、イベントなどが開催されることも多いものです。パートや派遣などの時間が固定されている、少ない時間でもOKというメリットは子供のいる主婦にとってもやはり大きいです。

 

また、仕事をしたい理由として、52.1%が経済的理由となっています。この結果は「自分の収入を得たい」、「子どもの教育費のため」、「生活費のため」、「貯蓄のため」、「老後のため」 のいずれかを最大の理由として選んだ者の合計が挙げられています。

出典:国立社会保障・人口問題研究所

 

以上のデータから、婚約している約8割の女性がこれから子供が欲しいと答え、子供を産んだ専業主婦の多くがパートや派遣などで再就職をしたい状況ということがわかります。子供がいても働きたい女性がいるならば、妊娠や出産・育児で退職することなく働き続けてもらえることが互いのメリットになるのではないでしょうか。

 

女性が求める働きやすい職場とは business_141

出典:厚生労働省 女性の再就職・再雇用

女性が職場に求めていることは何なのでしょうか。育休制度でしょうか。勤務形態でしょうか。

そこで正社員として働く女性に「再就職をする際に不安だったこと」についてアンケートをとった結果、一位を占めたのは「子育てと両立できるか」という割合がなんと82.3%でした。次いで「仕事についていけるか」「職場の人とうまくやっていけるか」という不安を感じている方も6割を占めています。

上記のデータを元にして女性が職場に求めていることがわかります。「これから先の生活(結婚や出産など)に柔軟に対応してくれる職場」を女性は求めていると言えます。

 

女性にとって出産や結婚は人生の中でも大きなタイミングのひとつです。体調的にも出産となれば入院や通院はもちろんのこと、メンタル面でも大きな影響を与えます。そんなとき、会社が歩み寄るような姿勢を見せてあげることによって、「この会社は一生働くことのできる会社」という安心感を与えてくれます。

妊娠や出産を機に職を変えることは「職探し」としてのストレスもありますし、希望にあった職場を見つけることはそう容易ではありません。

だからこそ企業側が積極的に女性が退職しないような、離職率を下げるような対策を取り入れましょう。以下では具体的な対策をご紹介します。

 

企業が行う対策

それでは具体的に企業は女性に向けてどのような対策を練っていけば良いのでしょうか。「女性支援制度の取り組み」「職場環境の改善」「福利厚生」「業務の透明化」、この4つをポイントとしてそれぞれ解説します。

 

働く女性を支援する制度を取り入れる

近年、女性活躍推進法など、働く女性が子育てと仕事、どちらも充実できるよう、法律も整備されてきています。

しかし整備されたとしても実際に企業が取り入れなければ活用できているとはいえません。また職場から白い目で見られることを理由に、法律は知っていても相談がしにくいといった心理状況も伺えます。

そのため、企業側が積極的に女性に提供していくことが大切です。以下、女性が活躍するための法律などを紹介します。

 

子供がいるのに残業が多い場合に適用される法律

(育児・介護休業法第16条の8)

3歳未満の子を養育する労働者は会社に請求することにより所定外労働が免除されます。

 

子供の送り迎えによって、勤務時間を短縮したい場合に適用される法律

(育児・介護休業法第23条)

会社は、3歳未満の子を養育する労働者について、労働者が希望すれば利用できる短時間勤務制度(1日原則6時間)を設けなければなりません。

 

育児休暇の期間や適用年齢について

(育児・介護休業法第5条)

1歳(特別な事情がある場合、1歳6か月)に満たない子を養育する労働者は、申出により、子の1歳の誕生日の前日まで、育児休業することができます。また、父母ともに育児休業を取得する場合は休業可能期間が延長でき、子が1歳2か月に達するまでの間に父母それぞれ最長1年間育児休業を取得できます。

 

子供が急に熱を出したり、体調が悪くなった場合に適用される法律

(育児・介護休業法第16条の2)

小学校入学前の子を養育する労働者は、子が病気やけがをした場合の看護や、子に予防接種、健康診断を受けさせるための休暇を、会社に申し出ることにより1年につき子が1人なら5日まで、子が2人以上なら10日まで、年次有給休暇とは別に取得することができます。”

 引用:厚生労働省及び育児介護休業法

 

平成29年度の介護育児休業法の改正によって、会社側が個別に育児介護休業法について知らせるように努力することが定められました。そのため、本人が詳しく知らない場合や、法律は知っていても取得しづらい状態である場合には、会社側が女性従業員に歩み寄らなければなりません。 business_142

企業に対する援助制度

育児休業を取得する社員がいる場合、国が企業側に援助してくれる制度も存在します。以下第十章 対象労働者等に対する国等による援助から引用します。

 

“国は、子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者(以下「対象労働者」という。)及び育児等退職者(以下「対象労働者等」と総称する。)の雇用の継続、再就職の促進その他これらの者の福祉の増進を図るため、事業主、事業主の団体その他の関係者に対して、対象労働者の雇用される事業所における雇用管理、再雇用特別措置その他の措置についての相談及び助言、給付金の支給その他の必要な援助を行うことができる。”

 引用元:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律

 

職場環境の改善に取り組む

法整備はもちろんですが、職場環境も大切です。女性に優しいのか、再就職も可能か、福利厚生についてなど、女性が就業先を選ぶ際には不安が尽きません。

女性が感じるであろう不安を払拭し、会社側が積極的に女性に優しい環境を提供することも離職率低下へとつながるのです。

 

福利厚生を見直す

福利厚生はコスト・時間・手間などがかかり、取り組みにくいものでもあります。しかし、休暇制度や福利厚生を見直すことは企業イメージ向上による優秀な人材が会社へ入ってくる機会を増やすことにもつながります。

先ほども述べたとおり女性は「この会社が自分のライフステージに合わせた働き方ができるのか」ということを見ています。休暇制度や補助制度など、子育てはもちろんのこと、女性の生活を見越した制度を整えると良いでしょう。

 

働く全員が業務を見える化・共有化

業務を透明化・共有化することは育児休暇をとる女性にとっても「会社に迷惑をかけていないか?」といった心理的な不安を払拭してくれます。産休や育児休業などで、引き継ぎが必要になる場合が必ず出てくるため、前もってプロジェクトや企画、業務の担当者などを取り決めておき、職場が円滑に回るようにしておきたいところです。

また、昇格や昇給のラインも定めておくことも大切です。上司や周りからの評価でなんとなく決めるのではなく、全員が同じ目標を共有することによって公平性が保たれます。

 

多様な働き方を提供する

週1回のみの勤務としたり、在宅での仕事を可能にしたりなど、その人のライフスタイルに合わせた働き方改革を取り入れることによって子供のいる女性にとっても働きやすい環境となります。

事実、日本マイクロソフト社は女性の離職率を−40%まで下げ、生産性も20%向上させました。在宅で働かれている方との連絡手段はメールやスカイプなどでのやりとりが主になってくるため、自然とペーパーレス化も進み、交通費の削減にもつながっています。

 

女性役員や女性管理職の起用

女性が管理職として上司にいてくれるだけでも相談もしやすく、また女性だからこそ気付けることなども多いものです。

転職して未経験の業務を担当することになっても女性がいてくれるだけで安心しますし、上司であればなおさら心強いと感じる女性は多くいます。

そのため、女性が管理職に就いている場合は女性社員に気を配って欲しいことを伝えるなど、自然と気遣いが行き渡る環境を作ることで離職率の低下を狙うことができます。

 

社内全体で取り組むコミュニケーションの活性化

ランチタイムの有効利用

仕事に対しての愚痴や相談事などため込んでしまう場合があります。子供がいれば保育園での送迎や夕飯の準備などに時間を取られますし、妊娠していれば居酒屋などの場所は控えたいはずです。そうなると必然的に同僚や上司とのコミュニケーションが不足してしまいます。ストレスはお腹の赤ちゃんにもよくありません。

そこでランチタイムなどにコミュニケーションを計りましょう。会社側でランチ会など用意し、参加しやすい環境が安心感を与えることができます。強制参加ではなく、社員の自主性に任せた設計が必要です。

 

情報伝達の為の面談

女性社員から相談を受けるのを待つのではなく、積極的に会話する、相談する場を設けてあげることは担当の後任決めや今後の業務のスケジューリング、引き継ぎなども行いやすくなってきます。たとえ、退職する場合でも、その後の再就職を望む場合の相談などにも乗ることも大切です。

 

コミュニティツールを準備する

しかし、上司や同僚の男性と育休について相談したとしても満足のいく回答が返ってきません。やはり女性同士の方が気持ちにも寄り添うことができますし、普段言えない本音や業務についても円滑に進む場合があります。そのため女性が集まれるようなコミュニケーションの場所を提供することも大事です。メールやSNSで相談できる環境を作る、話しにくそうにしていれば女性社員に相談役を任せるなど、相談しやすい環境作りが必要です。 business_143

女性が働きやすい場所を提供している会社

株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントは「妊活コンシェル」や「妊活休暇」などの、女性活躍促進制度「マカロン」といった福利厚生を整えています。特に「おちか区ランチ」では企業も取り組めそうな制度になっています。参考にしてはいかがでしょうか?

 

”おちか区ランチとは、居住する市区町村によって異なる保活情報や育児にまつわる情報について、ママ社員同士で情報交換・相談できるよう、同じ市区町村に住むママ社員(妊娠中のプレママ社員・産休育休中のママ社員も含む)が集まるランチ代を会社が補助する制度です。”

引用:株式会社サイバーエージェント 女性活躍促進制度 macalon

 

同じ市区町村に住むママ社員が4名以上集まれば実施が可能で、4ヶ月に1回、1人あたり3,000円のランチ代を会社が負担します。

 

株式会社メルカリ

以前、社長が育休をとったことでも話題になった株式会社メルカリでは2016年から採用された「mercbox」という育児や家族のための制度を充実させています。

 

”社員の家族を含めた環境の支援

産休・育休支援の拡充
産休・育休からの復職を応援する目的で復職一時金を支給します。
安心して出産や育児に専念できる環境を整えています。

妊活の支援
高額な費用が発生する可能性のある不妊治療を行う場合、治療開始から10年間、所得や年齢の制限なく、その費用を会社が一部負担します。
- 保険適用の治療:実質本人負担額は0円
- 保険適用外の治療:実質本人負担額は治療費の3割(自治体の助成金と会社の補助で7割を負担)”

引用:株式会社メルカリ merci box

 

株式会社ヤフー

株式会社ヤフーは育児に関する福利厚生が多数あります。子供が小学校を卒業するまで1日あたり1時間半までの時差出勤を認める「育児時差出勤」や育休からの復職者の座談会を開催し、不安や疑問に答えるパパママサポーター制度など。

 

富士フイルムホールディングス

富士フイルムホールディングスは女性社員が少ないにもかかわらず、育児休暇後の復職率が93%を超えるなど、積極的に女性活躍推進を行なっている会社として有名です。

他にも、育児休業取得後でもキャリアが分断されることのないよう、オンライン講座の提供や育児休業専用プログラムなどを取り入れています。

 

まとめ

2016年4月から施行となった「女性活躍推進法」などによってこれから日本企業は様々な女性が活躍していきます。しかしそれはあくまでも企業側や法整備がきちんとなされていなければ退職率を上げてしまう結果になりかねません。

既に女性社員が社内にいる場合、出産のことや出産後のこと、今後のキャリアアップなどについて話を聞いてあげるだけでも本人的に助かるケースも少なくありません。

まずは現場にいる女性従業員の声に耳を傾けることから始めてはいかがでしょうか。

 

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