平成26年度から認定が始まった、健康経営優良法人制度。政府の主導する働き方改革が急ピッチで推進されている影響もあり、年々その認知度や申請企業数は着実に増加しています。
今年も8月末より経済産業省による健康経営度調査が開始される健康経営優良法人2020。2019年とは何が違うの?気になる変更点をまとめました。
【健康経営優良法人2020 スケジュール】
①大規模法人部門 ※ホワイト500を含む
健康経営度調査:平成31年8月末開始を予定(1か月程度)
申請:平成31年11月中旬開始を予定(2週間程度)
認定:平成32年2月頃を予定
認定期間:認定日~翌年3/31
※健康経営優良法人2019の認定期間は平成31年2/21~平成32年3/31
②中小規模法人部門
申請:平成31年8月末開始を予定(2~3か月程度)
認定:平成32年2月頃を予定
認定期間:認定日~翌年3/31
※健康経営優良法人2019の認定期間は平成31年2/21~平成32年3/31
(出典:経済産業省HPより)
健康経営優良法人2020について、2019年からの詳しい変更点は、次世代ヘルスケア産業協議会健康投資WGの議論を踏まえ、2019年7月末頃に決定される予定ですが、大きな変更点としては2つになります。
ひとつめは、大規模法人向けの健康優良法人・ホワイト500が健康経営度調査結果のTOP500社限定になるという点です。この背景には、同制度が浸透し健康経営優良法人2019のホワイト500企業が821社にまで増加したことが挙げられます。(これまでは回答企業の上位50%に入っていれば、たとえ500社を超えていても“ホワイト500”と認定されていました。)
今年で6年目となる健康経営優良法人制度。この制度が始まった当初はホワイト500という名前が現すように経済産業省は「まずは取得企業を500社広めたい」という目標がありました。
そして取得を希望する企業は年々増加し、昨年平成30年度の回答企業数は1800社となり、初年度から比較して約1300社増加しました。このように比較すると、過去5年で健康経営への注目と取り組みが顕著に浸透してきたことがわかります。
出典:経済産業省HP(健康経営度調査過去 5 年間の推移)
こういった状況を受け、省庁側ではこれまでの「とにかく健康経営優良法人制度をより多くの企業に浸透させる」というミッションだけでなく、ホワイト500については「本当に優れた企業を選ぶ」フェーズへと進む必要が出てきました。
つまり、これまでは
健康経営優良法人(大規模法人部門)=ホワイト500(通称)だったのが、
↓
健康経営優良法人(大規模法人部門)=ホワイト500+ホワイト500が付かない健康経営優良法人に分けられる、ということです。
このことから、2020については2019よりもホワイト500の取得のハードルが上がることが想定されます。
ふたつめの変更点は、前述のとおり“ホワイト500”は上述の通りTOP500社に限られますが、“ホワイト500が付かない健康経営優良法人”については取得企業数に制限を設けない、という点です。
これまでは、大規模法人部門の健康経営優良法人取得については健康経営度調査に回答した法人全体の50%に入っていることが条件とされていました。が、この制限が撤廃されることになります。
当初の目標の500社は達成されたものの、もちろん引き続き制度はどんどん浸透していくことが望ましいため、裾野を広げるべくより多くの企業が取得に向けて取り組めるように配慮したということです。
つまり、ホワイト500とは逆にホワイト500が付かない健康経営優良法人については、取得のハードルが下がることが予想されます。
ちなみに2019年は受動喫煙対策、社員の健康経営施策への参加率把握、女性の健康保持・増進に向けた取り組みなどの項目が追加されました。また、既に認定されている企業については、ステークホルダーにもっとこの取り組みの内容について発信を強化していくことなどが加わりました。
年々変わりゆく健康経営優良法人制度。効率良く情報を得て内容を把握し、取得に向けた申請スケジュールを進めていきたいですね。
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