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テレワークという働き方 狙いと効果を理解しよう

健康経営ノウハウブログ編集部
2018/10/10 9:00:00

組織や企業が戦略をもって情報通信技術(ICT)を活用することで、時間や場所にとらわれない新しい働き方を実現することが、政府によって推奨されています。これは、テレワークと言われるもの。テレワークという働き方のメリットを活かすためには、経営者や人事担当者がテレワークの意味や分類、テレワーク導入へのハードル、導入することで得るメリットなどを理解することが重要です。

ここでは、テレワークの概要やその導入効果、デメリット、課題などを詳しく解説していきます。

 

テレワークとは

皆さんは、テレワーク制度の実態について、どの程度の知識をお持ちでしょうか。

2018年3月に政府から発表された「テレワーク人口実態調査」によると、「テレワーク」という働き方の認知度としては、徐々に増加傾向にあるものの、その認知している割合は回答者の半数強にとどまったとされています。実際、「テレワーク」という名前に聞き覚えがあるものの、「具体的にどのような働き方なのかはわからない」「テレワーク制度の導入に関心はあるものの、実際の運用方法がわからない」という人も多いのではないでしょうか。

参照:国土交通省 平成29年度テレワーク人口実態調査

 

テレワークというのは、会社以外の場所でICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を活用して働く、柔軟な勤務形態のことで、英語では「telework」と表記します。これは、「tele=離れた」と「work=働く」の二語を組み合わせて作られた造語で、「離れた場所で働く」ことが本来の意味だと言ってよいでしょう。テレビことテレビジョンは離れた映像という造語だったことを考えると近い将来はテレワークも一般化するかもしれません。

会社や店舗、現場といった「仕事をするための場所」から離れ、インターネットやパソコン、タブレット端末などを用いて仕事をします。そして、離れた場所で仕事をするために、さまざまなコミュニケーションツールを活用し、場所の隔たりを感じさせずに仕事に当たることができるというのが、テレワークの大きなメリットです。

従来の働き方は、「定められた就業時間に、定められた場所で働く」というものでした。「テレワーク」は、これに対して、「労働者の事情に応じた時間と場所を選び、働く」というものです。とはいえ、これは、これまでの働き方へのアンチテーゼとして誕生したものではなく、より多様な働き方を実現するための選択肢のひとつなのです。

その勤務場所や雇用形態などから、「テレワーク」以外に、「リモートワーク」「在宅勤務」「SOHO」といった呼ばれ方をすることもあります。

現在は、1週間のうち8時間以上を職場などから離れた場所で仕事している状態であれば、テレワークをしている人(テレワーカー)だと定義されています。

 

政府も推している就業形態

実は近年になって、労働者の働き方のみならず、企業のあり方そのものを変革するものとして「テレワーク制度」が注目を集め始めています。

これまで、労働者のワーク・ライフ・バランスを向上させることを目的に導入されてきた歴史がありましたが、この流れが変わるきっかけが、2011年3月に発生した東日本大震災でした。BCP(事業継続計画)の一環として注目されるようになり、労働力人口の減少などもあって、政府の進める「働き方改革」実現に向けた重要な施策のひとつとして位置づけられ、政府が積極的に実現すべき国の目標として掲げられるようになったのです。

2014年改訂の「世界最先端IT国家創造宣言」が閣議決定されたのは、2013年6月です。この宣言における「雇用形態の多様化とワーク・ライフ・バランス(「仕事と生活の調和」)の実現」という項目で定められた目標は、次のようなものでした。

「若者や女性、高齢者、介護者、障がい者を始めとする個々人の事情や仕事の内容に応じて、クラウドなどのITサービスを活用し、外出先や自宅、さらには山間地域等を含む遠隔地など、場所にとらわれない就業を可能とし、多様で柔軟な働き方が選択できる社会を実現するとともに、テレワークを社会全体へと波及される取組を進め、労働者のワーク・ライフ・バランスを実現する。」

参照:内閣官房内閣広報室 世界最先端 IT 国家創造宣言

 

この中には、目標達成に向けた具体的な数字も盛り込まれており、2020年にテレワークを導入する企業を2012年度比で約3倍に、週1日以上終日テレワークを行う雇用型在宅型テレワーカー数を全労働者の約1割以上に達することを目標にしています。

さらに、女性への就業支援とテレワーク制度の浸透によって、第一子を出産した前後の女性の継続就業率は2009年に38%から55%にまで上昇させ、25歳から44歳までの女性の就業率は2011年の66.8%から73%にまで高めることが期待されています。

これは、「すべての労働者のワーク・ライフ・バランス実現に向けテレワークを取り入れ、全労働人口の10%にまでテレワーカーを取り入れよう」「その目標は、2020年だ」と政府が言っているということ。

こうした政府の姿勢からも、テレワークをいっときのブームには決してとどまらせないという強い意志がうかがえます。

少子化高齢化対策の推進、ワーク・ライフ・バランスの向上、地域活性化の推進、環境への負荷軽減といった社会的意義を持つものとして、多くの企業がテレワークを積極的に取り入れているのも、不思議なことではありません。

 

テレワークの分類

テレワークには、さまざまな形態があり、それを雇用関係の有無で大別すると、「雇用型」と「自営型(非雇用型)」になります。雇用型はさらに、在宅型(自宅利用型)とモバイル型、施設利用型とに分けられ、自営型も在宅型とモバイル型に分けられます。

ここでは、こうしたテレワークの分類についてご説明しましょう。

 

雇用:在宅型

雇用されてはいるものの、就業場所は自宅にあります。一定のルールのもとで就業時間が定められており、労働者自身が調整できるケースが多いようです。

病気や怪我といった身体的事情や育児、介護など、さまざまな理由で通勤やオフィス出勤が一時的に難しくなった場合でも、仕事を続けることができるうえに、通勤の負担も軽減されるなど、作業性やモチベーションが上がるといったメリットがあります。

このタイプは、企画部・人事部・総務部・プログラマーなどの、勤務場所が固定された職種に向いており、それらの人材に適応される場合は、内勤型テレワークとも呼びます。

プレゼン資料を作成したり、情報を収集したり、データ入力やその修正、経理や会計といったジム、原稿や論文の執筆、編集作業、eラーニングシステムなどを使用した在宅研修など向きです。

 

雇用:モバイル型

訪問先や移動中、コワーキングスペース、ネットカフェなどでパソコンやスマートフォン、モバイル端末を使用して働くことで、外出時にできるわずかなスキマ時間を最大限に活かして効率的に仕事を行うというものです。生産性が向上する効果があり、無駄な移動も削減できます。このため、身体的な負担も軽減することが可能で、ワーク・ライフ・バランスの向上に向けて大いに力を発揮しています。

営業や警備、配送といった外勤職に向いており、多く活用されているので、外勤型テレワークという別名も。

 

自営:在宅型(自宅利用型)

所属する企業に出勤せず、自宅を就業場所とする勤務形態のこと。出勤したり、顧客を訪問したり、会議などに参加せずにすみ、1日のすべての業務を自宅において行います。通勤しないので、時間を有効利用でき、従業員のワーク・ライフ・バランスを実現するうえでも事情に効果的です。

育児中、介護中であってもキャリアの継続を図ることができ、静かな環境が整いやすいので、業務に集中できるのがメリットです。

「在宅就業」「在宅ワーク」などとも呼ばれています。

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自営:モバイル型

自営のテレワークとは、一般に「SOHO」「フリーランス」「ノマドワーカー」と呼ばれる働き方のこと。中でも、取材などで移動が多く、パソコンやモバイル端末、スマートフォンなどを活用している人は、このタイプに含まれることになります。

 

自宅・施設利用型

テレワークの中でも、何らかのオフィスや遠隔勤務用の施設を用いて仕事をする働き方のこと。顧客先や自宅近くにある施設を確保して、そこにテレワーク専用の作業スペースを設ければ、職住近接の環境の中で仕事に集中することができ、通勤時間の負担もありません。さらに、遊休施設や空き家などを活用するケースもあり、オフィスコストを抑えられるだけでなく、組織の活性化や地方創生などさまざまな観点から期待の大きな働き方だとなっています。

 

浸透しないテレワーク、問題点は

1970年代には、ITを活用した働き方が概念としてすでに登場していました。1980年代前半からは、日本での実証実験も行われており、すでに30年以上にもわたって議論がなされています。

先述したように、働き方改革の目玉としてテレワークを掲げた日本政府は、「世界最先端IT国家創造宣言」で「2020年の段階で、週1日以上終日テレワークを行う雇用型在宅型テレワーカー数を全労働者の約1割以上にする」ことを目標に掲げました。

では、日本国内でその目標を視野に入れるほどテレワーク制度の導入が進んでいるのでしょうか。2018年3月に国土交通省が「平成29年度 テレワーク人口実態調査」を行いましたが、勤務先にテレワーク制度が導入されているとの回答は、雇用者全体の16.3%に過ぎませんでした。業種別にその割合を見ていくと、テレワーカーの割合がいちばん多かったのは、情報通信業(IT関連)。情報通信業が30%超ですが、建設業や製造業などでは20%にも至っていません。

国土交通省による「テレワーク人口実態調査」は、2002年以降毎年行われていますが、調査が始まった2002年当(6.1%)に比べると、2008年には15.2%に上昇してはいるものの、2009年には15.3%、2010年に16.5%と、微増でとどまっている状態です。在宅型テレワーカー率に関しては、ほとんど変化していないと言ってもよく、労働者全体の20%以下の導入率に過ぎない現状において、働き方改革で国が掲げた目標を到達する見込みはほぼないと言ってよいでしょう。

参照:国土交通省 平成29年度 テレワーク人口実態調査

 

企業が導入を渋る理由

こうした導入率の低さにはいくつかの理由があります。

ひとつは、中小企業においてテレワーク制度を活用できていないという点。現在、資本金50億円以上の企業における導入率はすでに13.6%となっており、オフィスコストの削減や企業イメージ戦略などに基づき、多くの企業がテレワーク制度導入による成功を収めています。その一方で、資本金が1,000万円に満たない中小企業におけるテレワーク制度の導入率は、1.2%しかありません。

中小企業でテレワーク制度がなかなか浸透しない理由は、福利厚生の一環として、従業員にそれだけの労働環境を与える体力がないということ。さらに、切実な経営状況によって、企業のイメージ戦略を練る余裕もないのです。

しかし、テレワーク制度は、大企業だけに向けて設定されたものではありません。中小企業を含め、全ての企業や労働者を対象に推進されているものです。にもかかわらず、中小企業で導入に至らない具体的な課題を挙げてみましょう。

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1.個人情報・機密情報の漏えいリスク

近年、故意あるいは事故によって何万、何十万という個人情報が流出する、漏えいするといったニュースが飛び交っています。企業においても、自社をこうした被害から守るという意識が高まり、セキュリティを強化する動きが出ています。個人情報が万が一にでも流出するのを防ぐため、職場で用いているパソコンやデータの持ち出しが禁止されるようになったのが、テレワークには不利に働いています。

さらに、どれほど情報のセキュリティを高め、テレワークの導入時に工夫を凝らしたとしても、リスクを永続的に解決することにはつながらず、リスクを最小化するに過ぎないという現状は、テレワーク導入においては非常に大きなデメリット。

全ての企業が情報セキュリティ体制に万全を期しているわけではなく、顧客情報や機密情報の漏洩リスクの最小化を目指して常に細心の注意を払わねばならない、対策を取り続けなければならないという事実が、テレワーク導入に待ったをかけています。

こうしたセキュリティの問題に関して、テレワーク制度をすでに導入した企業の多くで、一定水準の認証システムを利用したり、クライアント端末にデータを保存したりプリントアウトできない仕組みを設けたり、紙資料の持ち出しを禁止するといったルールを制定し、運営しているのが実際です。

 

2.社員の働きすぎなど、労務管理の問題

実際にテレワーク制度を導入した企業で起こった問題のひとつに、従業員がテレワークで十分な成果を挙げようと、必要以上に働き過ぎてしまうというものがあります。

成果を挙げようと長時間にわたって働いてしまう心理の背景には、就労実態が不透明であったり、組織と従業員との間に信頼関係が不足していたり、完全成果主義による評価制度が設けられているなど、さまざまな課題が潜んでいると考えられています。

完全成果主義は、業務プロセスにとらわれず成果のみを評価対象とする人事評価基準であり、労働実態が見える化しにくいテレワーク制度においては、相性がよいようにも思えますが、従業員にとってはそうは考えられないようです。

メイン業務を遂行するのに欠かせない追加作業、同僚への遠隔サポートであったとしても、仕事の成果量が減少してしまったり、質が低下してしまうと、マイナス評価につながってしまう恐れがあります。そのため、プライベートな時間を割いてでも成果量とその質を維持しようと考えたり、長時間の労働を行ってしまいかねないのです。

こうしたサービス残業が恒常化してしまうと、従業員のモチベーションを維持するというのはなかなか難しくなります。組織へのエンゲージメントも、急速に低下してしまうことになります。

そのため、在宅勤務者に対して完全成果主義を適用する場合は、企業と従業員の双方が互いにメリットを得られるよう、予想外のアクシデントへの一定の理解を双方が持つこと、さらに就労実態を正確に把握するための環境を構築することが求められています。

労務管理の問題に関しては、始業・終業の報告を徹底したり、オフィス勤務者と同様の時間管理を実施している企業が多く、みなし労働制を用いているケースは少数にとどまっているようです。さらに、時間外労働を認めないことを原則とすることで、働きすぎを抑制していかねばならないでしょう。

 

3.怠業、評価の難しさといった業績管理の問題

業績管理において、すでにテレワーク制度を導入した企業では、テレワーク(在宅勤務)特有の方法などを採用していないところがほとんどです。一定期間において、はじめに掲げた目標に照らして業績を把握し、評価を行うという方法で運用されているのが一般的。

しかし、業績におけるテレワーク(在宅勤務)の影響の大きさに関しては、簡単には結論を出しにくく、多くの企業の課題となっているのが実状のようです。

 

4.コミュニケーションの問題(孤独感、情報共有)

コミュニケーションの問題も、大きな問題になっています。日本企業においては、特に、家族的なつながりも強く、テレワーク制度による孤独感や情報共有の難しさが容易ならざる問題となってきました。孤独感を解消する手段として、チャットやビデオ通話などのツールを活用することもできますが、これまでにさほど使っていなかったものをテレワーク用に使いこなすことは難しく、大きな効果が望めないのが実際です。

情報共有についても同様の問題を抱えており、普段から使われていないツールをそのためだけに使うという設定に無理があります。企業における日常的なコミュニケーション方法や業務方法について、何らかの見直しが迫られていると考えたほうがよいかもしれません。

 

5.テレワーク(在宅勤務)に適した業務が少ないという問題

また、テレワークに適した業務が少ないため、テレワーク制度を導入しないという企業も多くあります。

テレワーク制度未導入で今後の導入予定もない企業から回答を受けたあるアンケートによると、その理由として、約7割の企業が「テレワークに適した業務がないから」だとしているのです。

しかし、それは果たして本当のことでしょうか。生産現場や、人と人が顔を合わせてコミュニケーションを取らねばならない業務において適しているとは言えませんが、仕事の進め方やコミュニケーション方法を工夫すれば、ほとんどの業務でテレワーク制度を導入することは可能です。

業務やコミュニケーションの見える化に向けて配慮し、細やかに仕事の進め方を検討することで、テレワークに適した業務をたくさん見つけることができるでしょう。

 

6.チーム力や労働生産性が低下するという問題

テレワーク制度を導入することで、コミュニケーションをとる機会が減少したり、コミュニケーションの質そのものが低下し、チーム力や労働生産性が低下するというデメリットも挙げられています。

こうしたデメリットに対処するためには、職務遂行のために必要な意見を述べてくれる上司やチームメンバー、職場の同僚たちと、チームメンバーと十分にコミュニケーションをとれるツールを用い、前向きな忠告や励ましを得られるような環境を整えてください。デメリットにいかに対処するかが、テレワーク導入によるメリットを享受するためには重要です。

 

テレワークを導入するメリット

テレワーク制度を導入するメリットを享受できるのは、大企業のみに限りません。さまざまな分野にまたがって、企業規模の大小にかかわらず、そのメリットを得られるからこそ日本政府も国を挙げてテレワーク制度を導入しようとしているのです。

 

テレワーク制度の導入を必要とする日本の現状

日本は現在、慢性的な人口不足にあえいでいます。日本の総人口は、2017年1月1日時点で1億2,558万3658人。これは、2009年以来8年連続で減少しつづけた数です。2016年1月1日時点からは、30万8,084人もの減少を見ました。この数は、1968年から続く調査において最大のものです。加えて、出生数としても初めて100万人を割りました。人口減少が今後もこのペースで進むのであれば、全ての業種において、慢性的な労働者不足が起こり、深刻な事態を引き起こしかねません。

そうした中で、日本政府がテレワーク制度の導入に力を入れているのは、テレワーク制度が慢性的な労働者不足を解消するキーともなりうるものだからです。多種多様な労働者のニーズに応えることができ、数多くの働き方を提案できるといった面でも、テレワークは魅力的な働き方です。

これからは、テレワーク制度のメリットに目を向けていきましょう。

 

1.貴重な働き手の確保ができる

テレワーク制度を導入すべき理由の第一に挙げるべきは、貴重で優秀な働き手を確保・採用できるという点。

働き手(生産年齢人口)が減少の一途をたどる昨今にあって、企業各社は、優秀な人材の確保に向けてさまざまな戦略を練っています。しかし、たとえ大企業でなかったとしても、オフィスに必ず出社せずにすみ、そこで8時間働かなくてもよいという提案ができたとしたら、大企業との熾烈な競争に打ち勝ち、優秀な人材を確保できる可能性も高まるはず。

また、能力が高いにもかかわらず、出産・育児、介護といった事情で自宅から出られない人をも取りこぼさず、採用に至る可能性も高く、貴重な働き手を確保するための手段としても活用すべきではないでしょうか。

 

2.コスト削減や社員の満足度向上につながる

テレワーク制度は、単なる福利厚生の一環ではありません。経営課題に対するさまざまなメリットがあり、経営戦略のひとつとしても、導入が進められているのです。テレワーク制度を導入することで、営業職のみならず、計画的かつ集中的な作業を必要とする研究・開発部門のいても、生産性を向上させることができます。

さらに、ワーク・ライフ・バランスを実現するといった文脈においても、家族と過ごす時間をふやし、社員一人ひとりが自己研鑽の時間を持つことにもつながると考えられています。

また、これまでにかかっていた「オフィス賃料」や「社員の通勤費」、「印刷費用」などのコストを削減することもできるのも、経営的な視点でのメリットのひとつです。

 

3.自然災害など、来社が困難な場合でも業務が可能

さらに、あってほしくないことではありますが、自然災害などで来社が困難の場合にでも業務を遂行できるというのは、テレワーク制度の大きなメリットです。日本には、地震や大雨、台風、土砂崩れなど、さまざまな自然災害が起こります。年間を通してそれらへの備えをしておかねばなりませんが、そうした危機的な状況の中、無理を押して出社させるというのは、健全な企業のすべきことではありません。

テレワーク制度を導入していれば、インターネットへの接続環境さえ生きていれば、安全かつ即刻社員同士の連絡を取ることができ、業務の遂行が可能です。

 

今企業に求められていること

企業にテレワークの制度が導入されていれば、インターネットなどのICTを利用する環境さえ整えば、自宅やカフェなど、いついかならう場所でも業務にあたることができます。そうしたさまざまな場所で柔軟に働けるため、「育児や介護による従業員の離職を防げる」「たとえ遠隔地にあっても優秀な人材を雇用できる」「災害時など突発的な事態に陥った際も、事業を継続することができる」といった多くのメリットがあります。

その反面、社員が働きすぎるといった問題がおきたり、勤怠管理・評価が難しい、孤独感を抱え込みやすい、テレワークに適した業務を見つけ出すのが困難だといったデメリットもあります。所属する企業のオフィスから離れて仕事を行う従業員たちが、こうしたデメリットに対処し、メリットをしっかり享受するためにも、適正なルール作りが求められています。始業時間や終業時間など、労働時間をしっかり管理するための方法や、適切にコミュニケーションを取るための方法、その成果を適切に評価するための方法など、企業が取り組むべき課題はたくさんあります。

しかしその一方で、テレワークの形態をとり、職場を離れて仕事をする方法が、常に正しい方法であり手段であるとは限らないことをしっかり認識しておいてください。

従業員がその能力をいかんなく発揮し、企業の中でその個性をいかせるような環境を整えることこそが、今求められているのです。

 

まとめ

テレワーク制度は、育児や介護などにあたる従業員のみならず、従業員全体の福利厚生を担うといった側面もありますが、もっとも大きな意味合いとしては、会社全体の働き方改革を担うための施策としてのもの。安倍晋三内閣がその施策の目玉のひとつとして掲げる「働き方改革」の中枢を担うものと認識されているのも、不思議ではありません。テレワークは、「雇用:在宅型」「雇用:モバイル型」「自営:在宅型(自宅利用型)」「自営:モバイル型」「自宅・施設利用型」といったいくつもの形態を持ち、それぞれの働き方の総称でもあります。

テレワークには、さまざまなメリットがありますが、克服すべき課題もたくさんあります。その中で、こうした柔軟な働き方を検討する企業、従業員のワーク・ライフ・バランス向上に向けてしっかり検討できる企業こそが、今後残っていくべき企業なのではないでしょうか。

まずは福利厚生の一環としてテレワーク制度を導入しようかとお考えの方も、今回の記事をきっかけに、その広がり・深さを感じていただければ幸いです。御社から日本全国へ、そして世界へと、そして世界から御社へとインターネットの世界は広がっています。いつでも、どこでも、どんな人でも働ける環境づくりに着手してみてはいかがですか。

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