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イクボスとは イクボスアワードの事例と効果

健康経営ノウハウブログ編集部
2018/12/18 12:07:24

イクボスという言葉を知っていますか?イクメンならぬ、イクボスが注目されています。女性や男性の育児休業や介護に対して、理解があり自身もワークライフバランスを実践している上司や経営者がいると、社員にとってどんな効果があるのかご存知でしょか。本記事では、イクボス宣言やイクボス10か条、イクメンアワードから取組み事例や会社に与える効果を学びます。

 

イクボスの誕生

イクボスという言葉は2013年群馬県でのイクボス養成塾がきっかけで生まれました。「イクボス」とは、自らのワークライフバランスを見直し実践し、同じ職場の部下やスタッフの状況を考慮し、彼らのキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出すことができる経営者や管理職たちのことです。

人材不足の中、育児や介護、その他にも必要な自分の時間を、働いている人が上手に活用できるため、まずは上司の意識改革・行動変容を求める動きが広がっており、共感を生んでいます。

 

イクボスプロジェクトとは

「笑っている父親を増やしたい」という想いで安藤哲也さんが2006年に立ち上げたNPO法人ファザーリング・ジャパンが2014年には「イクボスプロジェクト」を立ち上げました。

イクボス10か条やイクボス企業同盟など様々な取組みから、イクボスの普及を目指しています。

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イクボス10カ条

すべての要件を満たすことはもちろん理想的ですが、まずは在るべき姿を理解し、取り組むことがイクボスの第一歩です。

1. 理解

現代の子育て事情を理解し、部下がライフ(育児)に時間を割くことに、理解を示していること。

2. ダイバーシティ

ライフに時間を割いている部下を、差別(冷遇)せず、ダイバーシティな経営をしていること。 ※ダイバーシティとは女性社員に限らず、多様な人材を積極的に活用する取り組みのことです。

【関連】経営者は要チェックお手本にしたいダイバーシティ推進事例/働くブログ

3. 知識

ライフのための社内制度(育休制度など)や法律(労基法など)を、知っていること。

4. 組織浸透

管轄している組織(例えば部長なら部)全体に、ライフを軽視せず積極的に時間を割くことを推奨し広めていること。

5. 配慮

家族を伴う転勤や単身赴任など、部下のライフに「大きく」影響を及ぼす人事については、最大限の配慮をしていること。

6. 業務

育休取得者などが出ても、組織内の業務が滞りなく進むために、組織内の情報共有作り、チームワークの醸成、モバイルやクラウド化など、可能な手段を講じていること。

7. 時間捻出

部下がライフの時間を取りやすいよう、会議の削減、書類の削減、意思決定の迅速化、裁量型体制などを進めていること。

8. 提言

ボスからみた上司や人事部などに対し、部下のライフを重視した経営をするよう、提言していること。

9. 有言実行

イクボスのいる組織や企業は、業績も向上するということを実証し、社会に広める努力をしていること。

10. 塊より始めよ

ボス自ら、ワークライフバランスを重視し、人生を楽しんでいること。

【引用】NPO法人ファザーリング・ジャパン「イクボス」プロジェクト

 

イクボス企業同盟

イクボスの必要性を認識し、積極的に自社の管理職の意識改革を行って、新しい時代の理想の上司(イクボス)を育てていこうとする企業が同盟宣言をしてHP上に公開しています。2018年12月時点で199社が加盟しています。また、35社が加盟するイクボス中小企業同盟もあります。

共に目的は同じで

  1. 加盟した企業が社内での取り組みを互いに紹介し、ノウハウを共有する。
  2. 加盟企業・FJと連携して、イクボス養成のためのイベント・勉強会等を開催する。
  3. 同盟として社会にメッセージを発信し、イクボスで輝く企業を増やしていく。

以上を目指しています。

法的根拠や優遇はありませんが、社員へのメッセージとして宣言することに意味があります。

 

イクボスアワードについて

イクボス支援の一環として、2015年より厚生労働省で始まった「イクメンアワード」は管理職が自ら率先して仕事とプライベートを楽しむことができるなど、 部下の手本となる人を表彰しています。

厚生労働省ではその他にも男性の育休取得拡大のために、社内研修資料の配布や、イクメンアワードなど「イクメンプロジェクト」を実施しています。

【関連】イクメンアワードの受賞事例と会社に与える効果

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イクボスアワード2018 実施概要

1 表彰内容

  グランプリ、特別奨励賞があります

 2 募集対象

  1. 企業・団体の代表者を除く管理職(男性・女性は問わない)
  2. 過去にグランプリを受賞していない方

 3 応募要件

  1. 所属する企業・団体からの推薦であること
  2. イクボスを推薦する企業・団体は以下の要件を満たすこと
  • 育児・介護休業法などの関係法令に関する義務規定違反がないこと
  • その他の法令上または社会通念上、表彰するにふさわしくないと判断される問題を起こしていないこと

 4 審査項目

イクメンプロジェクトホームページ応募書類と添付資料をもとに、イクメンプロジェクト推進委員会において、以下の観点から審査されます。

  1. 部下の仕事と育児の両立への配慮・工夫
  2. 業務効率を上げるための工夫 
  3. 自らの仕事と生活の充実 

※応募にあたっては部下からの推薦文が必要です。推薦文の内容も評価に該当します。

 

2018年度グランプリ 日本航空株式会社 広報部長 北原 宗明さんの事例

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航空会社の広報部は突発的な業務が多く、いつも忙しくても仕方がないとされていたそうです。個人的にはすでに20数年前お子さんの誕生を機に定時帰宅を実施していた北原さん。しかし、イクボスのように部下への働き方改革への取り組みはまだなかったそうです。

2015年4月に、当時の社長より全社員に対して「ワークス タイル(WS)変革について」と題するレターが出され、経営トップからのメッセージは初めてのことで、経営陣の本気度を感じたことをきっかけにイクボスとして動き出すことになります。

北原さんは部下になぜWS変革が必要なのかというそもそもの目的をしっ かり理解してもらうことと、それを実行するにあたって必須となる タイムマネジメントについての意識改革を実施し、部下の仕事と家庭の両立を応援に努めています。

具体的には「メリハリ」を前提に、必要な長時間勤務をきちんと認めています。例えば、広報部の責務として、不測の事態発生時にはその対応のため長時間勤務を余儀なくされることもありますが、そんな時に「残業するな」と言っても説得力がありません。よって、部下には「メリハリをつけるように」ということだけを伝えているそうです。

また、部長として長時間労働発生の要因を部員からできるだけ吸い上げて 関係部と調整し、環境改善を目に見える形で実現することに特に 力を入れているとのことです。

その結果 「WS変革」の意義を部員全員がしっかりと理解し、自発的に実 践するようになっていることが何よりも素晴らしい成果だと感じ ているそうです。多様な人財が余計な気を遣うことなくそれぞれの事情 に応じた柔軟な勤務ができる環境構築が当たり前にできつつありますとのこと。実際に広報部の平均総実労働時間は本社部門で最少となるなど定着しつつあるようです。

 

推薦者 部下からの言葉

「北原さんが部長に着任して以来、部員の働き方はガラッと変わりました。一般的に「広報部」というと部員は朝早くから夜遅くまで忙しく働いているイメージですが、弊社では基本的に18時過ぎには部員全員が退社します。私も早く退社することの罪悪感がなくなり、自由に使える時間の価値を実感しています。残業をしない、有給休暇を計画的に取得することが当たり前になると、「効率的に仕事をする」ことをいつも念頭に置くようになりました。

航空会社という業態から、不測の事態により予定外の残業が発生することはどうしても避けられませんが、北原さんはそのような環境にあっても総労働時間を減らす方策はあるはずだと私たちの仕事の実態を精査し、フレックス勤務のコアタイム廃止を勤務管理担当部に提案、H30年度から制度改定が実現しました。」

 

2017年度グランプリ 社会福祉法人あいの土山福祉会エーデル土山 法人事務局 施設長 廣岡 隆之 さんの事例

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介護、福祉業界は対人援助の仕事が中心なので、自分の生活を犠牲にしてでも、ご利用者に尽 くすべきだと思っており、深夜までの残業はもちろんのこと、 一旦帰宅してからの再出勤や休日出勤も当たり前のようにこなしていたという廣岡さん。

「介護業界、山間地域、労働人口減」というただでさえ人材確保におけるネガティブな環境下にあるにも関 わらず、長時間労働が当たり前の職場環境で離職率が非常に 高く、このままでは事業を継続していくことが難しいのではないか。そして、職員数の減少が更なる離職を呼ぶ悪循環に陥り、人間関係の悪化など職場の風紀が非常に悪く、職員が働いているこ とに誇りを持てなくなっていたことを非常に悲しいく思い、このままではいけないと様々な職場環境改善を実践 してきた経緯があるそうです。

『WLBの栞』という小冊子を自分で作成し、ノー残業の徹底や、有休取得推進、育児・介護休業等の取得方法をイラスト 付きで説明したものを全職員に配布し、価値観の是正に取り 組みました。また業務改善のチームを作り、無駄を徹底的に精査。最新 の介護機器を多数導入し、安全かつ体力的に負担のかからな い介助を徹底。介護を機械で行うことに拒否反応を示していただ一部介護職員にも価値観の共有ができるよう話し合いを何度も実行しました。

また、廣岡さんの奥さんも他職場でフルタイム勤務しているため、廣岡さんは完全に家事を 分業でこなしています。お二人の子供のためにも比較的規則正しく生活しなければならず、夜更かしするなどはな くなり、非常に健康的な毎日を送っているとのこと。

イクボスになって部下たちも自分と同じように共働きで子どもを夫婦共に育 てていくことを実践し、意欲的に仕事にも取り組んでくれています。実際に業績も上がっており、職員の子どもの数も増えているこ とは非常に嬉しい限りですと、素晴らしい影響が起きていました。

 

推薦者 部下からの言葉

「とにかく仕事が早く、定時の業務時間内によくあれだけの仕事量をこなせるなと思っています。よほど効率的に仕事を進め ているのでしょう。どんどん職場環境を改善してもらっている ので私も含めた職員の働きやすさの実感は大変高く、もはや他 の事業所には転職できそうもないぐらいです。職場の雰囲気も 大変良好で、いつも面会者や業者の方から、「職員さんの表情 が明るいね」と言われます。

かねてから「介護業界、地方の事業所でも手法によっては十分に魅力的な職場になるんだ」ということを職員に指導されており、本当に実践している姿は凄いと思います。一度、私の子ど もが熱を出した際、「もちろん家族を優先し帰宅しろ」と言わ れたことは忘れられません。この職場を選んだこと、良い上司 に巡り合えたことを本当に感謝しています。」

 

イクボスが会社に与える効果

推薦者である二人の部下の言葉からもわかるように、部下が求めることをヒアリングし動いてくれる上司には信頼感が増します。さらに無駄な残業を廃止し、自分のために時間を使えるのであれば、自ずと仕事への集中力が上がり効率的な仕事を求めることとなります。

しかし、これは上司が「やれ」と言うだけでは表れない効果で、上司自身も意欲的に仕事に取組み、生産性をあげる努力をしているからこそ、仲間として一緒に頑張りたいと思え、自分の仕事への自信やエンゲージメントに繋がります。

 その他、2018年度・2017年度のイクボスアワード受賞者については下記リンク先より確認できます。

【出典】2018年度イクボスアワード 受賞者インタビュー集

【出典】2017年度イクボスアワード 受賞者インタビュー集

 

まとめ

イクボスアワードの受賞者の部下の推薦文からは働きやすい環境に満足していると他への転職を考えることがなくなり、いまの職場に出会えたことに本当に感謝していることがわかります。イクボスの働き方がいかに支持され、会社へのエンゲージメントにも影響を与えているか分かっていただけたかと思います。

経営者の強いメッセ―ジも必要ですが、経営者のメッセージを受け取った現場の上長クラスがどんな目的なのか部下に共有し、実際に自身の働き方を見直し、部下のためにも一緒によりよい職場にする行動が求められています。

イクボスがより増えていくことで男性の育児休業取得率が上がるだけではなく、部下にとって仕事に没頭できる働きやすい職場が増えることとなり、離職防止、モチベーション向上、業績向上などにも繋がっていきます。実際にイクボスアワード受賞社では離職防止・復職率向上・業績向上に効果を発揮している会社もあります。以上から、管理職クラスの意識改善・行動改善のために社内でイクボスを目指してみてはいかがでしょうか。

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